自分のことが、いちばん、よくわからないものです。
自分としては、疑うことなく、正しいと思い込んでやっていること。
当然と思っている常識。
誠意だと思っている行動。
それらが、他者からすると、いい迷惑だったり、
思いっきり非常識だったり、
信じられない行動だったりする。
それほど、
育った環境も価値観も持ってうまれた気質も、
大事に考えていることも常識もスピードも反応の仕方も、
多岐に渡って異なる人間たちが集まって生きているのだから、
仕方ないわけですが、
自分がスタンダードではないということを
漠然とではなくどれだけクリアに
認識できているかどうかが、
周りの人からどんな存在に見えているのかを
知っているかどうかが、
鍵だと思います。
真正面から知ることには勇気がいるけれど、
時に痛みも伴うけれど。
自分を見ずして、
被害者になっていても、
相手に反感を持っていても、
また別の場所で、同じことが繰り返されていくだけなので。
ただ、受け止めていくには心の筋力が必要です。
自分以外の他者についても学び、
受容のキャパを広げていくことも大事です。
人は、面白いほど、驚くほどに、違う。
全然違うのです。
どんな近しい人でも。
その違いを明らかに認めていけたら、
そして、自分が普段やっていることにも気づけたら、
すれ違うことがあっても、
カチンとくることがあっても、
相手を尊重し、ほどよく調整し合って、
共に歩んでいける気がします。